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任天堂の決算をわかりやすく解説|Switch 2の販売は前年より減速、それでも利益が増えた理由と値上げの背景【2026年11月】

2026年11月5日、任天堂が2026年4月から9月までの半年間の決算を発表しました。注目されていたのは、発売から2年目に入ったNintendo Switch 2の売れ行きです。結果は、販売台数が前の年の同じ時期より大きく減った一方で、会社の利益はむしろ増えるという、少しわかりにくい内容になりました。

この記事では、決算の数字を難しい言葉をできるだけ使わずに整理し、「なぜ台数が減ったのか」「なぜ利益は増えたのか」「値上げはなぜ起きたのか」を順番に解説します。ゲームが好きで、ニュースの見出しだけでは中身がよくわからなかった、という人に向けた記事です。

この記事のポイント

  • Switch 2の7月から9月の販売台数は267万台で、前年同期より41%減
  • 4月から9月の半年間では649万台。前年同期の1,036万台から大きく減少
  • 売上は減ったが、営業利益は前年より49.1%増えた
  • メモリの値段が上がったことを理由に、アメリカ・カナダ・日本で値上げ
  • 年間の販売目標1,650万台は変えずに据え置き

決算の全体像:売上は減ったのに、利益は増えた

朝の太陽に向かって、緑の丘を上っていく広い石の階段

まずは「決算」という言葉から確認しておきます。決算とは、会社が一定の期間にどれだけ売り上げて、どれだけもうけたのかをまとめて発表するものです。日本の上場企業は、1年を4つに分けた「四半期(しはんき)」ごとに数字を発表していて、今回の発表は任天堂の会計年度で2つ目の四半期、つまり7月から9月の3か月分と、4月から9月までの半年分の数字です。

任天堂の会計年度は4月に始まり、翌年3月に終わります。そのため、今回の発表は「2027年3月期の第2四半期」と呼ばれます。ニュースでこの言い方を見かけたら、「2026年4月から始まった年度の、前半の半年分」と読みかえるとわかりやすいと思います。

項目4月〜9月(半年)前年同期との比較
売上高9,660億円12.1%減
営業利益2,165億円49.1%増
純利益前年を上回る約11%増

表を見ると、売上高は1割以上減っているのに、営業利益は5割近く増えていることがわかります。「売上」と「利益」は似た言葉ですが、意味はまったく違います。売上は商品を売って入ってきたお金の合計で、利益はそこから作るのにかかったお金や人件費などを差し引いて、手元に残ったもうけのことです。

ゲームファンが決算を気にする理由

「決算は株を持っている人の話で、ゲームを遊ぶだけの自分には関係ない」と思う人もいるかもしれません。でも、決算の数字は、私たちが遊ぶゲームにも少しずつ影響しています。たとえば、ゲーム機がよく売れていれば、ほかのゲーム会社も「このゲーム機向けにソフトを作ろう」と考えるので、遊べるソフトの数が増えていきます。反対に、売れ行きが鈍ると、ソフトを出す会社が慎重になることもあります。

また、会社がもうけを出せていれば、時間とお金のかかる大作ソフトの開発にも思い切って取り組めます。決算は、そのゲーム機の「これから」を占う手がかりのひとつなのです。

任天堂の決算はどこで見られる?

任天堂の決算は、公式サイトの「株主・投資家向け情報」のページで、誰でも無料で見ることができます。数字をまとめた「決算短信」という資料のほかに、グラフや図を使ってわかりやすく説明した「決算説明資料」も公開されています。ゲーム機ごとの販売台数や、よく売れたソフトの一覧も載っているので、ゲーム好きなら一度のぞいてみると意外と面白いと思います。

利益が増えた理由のひとつは関税の払い戻し

売上が減ったのに利益が増えた理由のひとつとして報じられているのが、アメリカの関税をめぐる払い戻しです。関税とは、外国から商品を輸入するときにかかる税金のことです。アメリカはここ数年、輸入品にかける関税を引き上げてきたため、海外で作ったゲーム機をアメリカで売る任天堂にとっては、大きな負担になっていました。その一部が払い戻されたことで、利益が押し上げられたと伝えられています。

つまり、今回の利益の増加は「ゲーム機がたくさん売れたから」ではなく、一時的な要因に助けられた面があるということです。この点は、決算の数字を読むときに押さえておきたいポイントです。

「営業利益」と「純利益」の違い

決算のニュースには、「営業利益」と「純利益」という2つの利益がよく出てきます。営業利益は、ゲーム機やソフトを売るという本業で生まれたもうけです。純利益は、そこに本業以外の収入や支出、税金などをすべて足し引きして、最終的に会社に残ったもうけのことです。

たとえば、会社が持っているお金を預けて得た利息や、外国のお金と日本円の交換比率(為替)が変わったことによる得や損は、本業とは別のものとして扱われます。そのため、本業が好調でも純利益が伸びなかったり、その逆が起きたりします。今回のように「営業利益は大きく増えたのに、3か月の純利益は予想に届かなかった」という結果は、この違いを知っておくと理解しやすくなります。

為替の動きも数字を左右する

任天堂は、売上の多くを海外で得ている会社です。アメリカで売れたゲーム機の代金はドルで入ってくるので、それを日本円に直すときの交換比率によって、決算の数字が変わります。一般的に、円安(1ドルで交換できる円が多い状態)になると、同じ台数を売っても円に直したときの金額が大きくなり、円高になるとその逆になります。決算の数字を見るときは、こうした為替の影響も含まれていることを頭の片すみに置いておくとよいと思います。

市場の予想には届かなかった

もうひとつ知っておきたいのが、「市場予想」との比較です。決算の発表前には、証券会社のアナリスト(企業を分析する専門家)たちが「このくらいの数字になるだろう」という予想を出します。株価は、実際の数字がこの予想を上回ったか、下回ったかで大きく動くことがあります。

今回、7月から9月の3か月間の売上高は4,482億円で、市場の予想の平均(約4,814億円)を下回りました。同じ3か月の純利益も735億円で、予想の約822億円に届いていません。半年分で見れば利益は増えているものの、直近の3か月だけで見ると、期待されていたほどではなかったというのが、市場の受け止め方です。

Switch 2の販売台数:発売1年目からの反動

大きな倉庫に、無地の段ボール箱が天井近くまで積まれた棚が並び、フォークリフトが止まっている様子

次に、一番注目されていたSwitch 2の販売台数を見ていきます。

期間Switch 2の販売台数
2026年4月〜6月382万台
2026年7月〜9月267万台(前年同期比41%減)
2026年4月〜9月の合計649万台
前年の4月〜9月1,036万台
発売からの累計2,635万台

半年で649万台というのは、決して小さな数字ではありません。ただ、前の年の同じ時期の1,036万台と比べると、4割近く減っています。7月から9月の3か月だけで見ると、前年より41%も少なくなりました。

なぜ前年より減ったのか

大きな理由は、前の年が「発売直後」だったことです。Switch 2は2025年6月5日に発売されました。前年の4月から9月には、発売を待ちわびていた人たちが一斉に買った時期が含まれています。新しいゲーム機は、発売直後にいちばん売れて、その後は落ち着いていくのが一般的です。

そのため、2年目の数字が1年目より小さくなるのは、ある程度は予想されていたことでもあります。問題は、その落ち込み方が予想より大きいかどうかです。今回の41%減という数字は、市場の一部で「思ったより減速が早い」と受け止められました。

累計2,635万台は速いペース

一方で、発売からの累計2,635万台という数字は、決して悪いものではありません。発売から約1年4か月でこの台数に届いたのは、任天堂のゲーム機としてはかなり速いペースです。ちなみに、初代のNintendo Switchは累計で1億5,720万台に達していて、任天堂のゲーム機として最も売れた機種になっています。Switch 2がこの記録にどこまで近づけるかは、これからの数年で決まっていきます。

「発売2年目の壁」はどのゲーム機にもある

発売2年目に売れ行きが落ち着くのは、Switch 2に限った話ではありません。ゲーム機は、発売前から「絶対に欲しい」と思っていた熱心なファンが、まず最初に買います。その人たちに行きわたったあと、次に買うのは「面白そうなソフトが出たら買おう」と考えている人たちです。この人たちに買ってもらうには、話題になるソフトが必要になります。

つまり、ゲーム機の売れ行きは、最初は「本体への期待」、その後は「ソフトの魅力」に支えられるように変わっていきます。Switch 2はいま、ちょうどその切りかわりの時期にいると考えられます。今回の決算の数字は、ゲーム機の一生の中で、ごく自然な段階にあることを示しているとも言えます。

1年目は約1,986万台売れていた

発表された数字から、Switch 2の1年目の売れ行きも計算できます。累計の2,635万台から今回の半年分649万台を引くと、2026年3月までに売れたのは約1,986万台です。発売された2025年6月から2026年3月までの約10か月で、2,000万台近く売れていたことになります。

初代Switchは、2017年3月に発売されてから最初の決算期(2018年3月まで)で約1,505万台、2年目(2019年3月まで)で約1,695万台を売りました。初代Switchは2年目のほうが多く売れたのに対し、Switch 2は1年目に勢いよく売れた分、2年目の目標は1,650万台と、1年目より控えめになっています。発売直後に一気に売れたぶん、2年目は落ち着くという流れが、数字からも読み取れます。

ソフトは半年で2,449万本

ゲーム機本体だけでなく、ソフトの売れ行きも大切です。Switch 2向けのソフトは、4月から9月の半年間で2,449万本売れました。ゲーム機は、本体を買った人がその後どれだけソフトを買ってくれるかで、会社のもうけが大きく変わります。本体1台あたりのソフトの本数が増えていけば、本体の販売台数が落ち着いても、会社全体の利益は保ちやすくなります。

値上げの理由:メモリの値段が上がっている

暗闇の中で、青く光る光ファイバーの束が放射状に広がる様子

今回の決算と同じ時期に話題になったのが、ゲーム機の値上げです。任天堂は、アメリカ、カナダ、日本でSwitch 2の値上げを行いました。理由として挙げられているのが、メモリの値段が上がっていることです。

メモリとは何か

メモリとは、コンピューターが作業をするときに、データを一時的に置いておく部品のことです。机にたとえると、メモリは「作業スペースの広さ」にあたります。机が広いほど、たくさんの資料を広げて同時に作業できるように、メモリが多いほど、ゲーム機は大きな映像や複雑な計算をなめらかにこなせます。ゲーム機、パソコン、スマートフォンなど、ほとんどの電子機器に欠かせない部品です。

なぜメモリの値段が上がっているのか

メモリの値段が上がっている背景には、AI(人工知能)の広がりがあります。ChatGPTのようなAIを動かすデータセンターでは、大量の高性能なメモリが必要になります。世界中の企業がAI向けのデータセンターを急いで作っているため、メモリを作る会社は、もうけの大きいAI向けの製品を優先して作るようになりました。その結果、ゲーム機やパソコン向けのメモリが足りなくなり、値段が上がっているのです。

この影響を受けているのは任天堂だけではありません。パソコンの部品やスマートフォンなど、メモリを使う多くの製品で値上がりが起きています。AIの流行が、回りまわってゲーム機の値段にまで影響しているというのは、いまの時代ならではの話だと言えます。

ソフトの値段も上がってきている

値段が上がっているのは本体だけではありません。Switch 2向けの大作ソフトは、パッケージ版で8,000円台から9,000円台のものが増えてきました。たとえば、今回発売された『時のオカリナ』のリメイク版は、ダウンロード版が7,980円、パッケージ版が8,980円です。初代Switchの時代は、任天堂の大作ソフトでも6,000円台から7,000円台が中心だったので、少しずつ高くなっていることがわかります。

ゲームの開発には、映像がきれいになればなるほど、多くの人と時間が必要になります。開発費が上がれば、ソフトの値段にもはね返ってきます。本体とソフトの両方が値上がりしているいま、本当に遊びたいソフトを見きわめて買うことが、これまで以上に大切になっていると言えそうです。

ほかのゲーム機メーカーも同じ悩みを抱えている

部品の値上がりに悩んでいるのは、任天堂だけではありません。ソニーのPlayStation 5や、マイクロソフトのXboxも、ここ1〜2年のあいだに地域によって本体の値上げを行っています。かつては、ゲーム機は発売から時間がたつほど作るのが安くなり、値下げされていくのが当たり前でした。ところが最近は、部品の値上がりや関税の影響で、発売後に値上げされることが珍しくなくなっています。

ゲームが好きな人にとっては残念な流れですが、ゲーム機メーカーの多くが同じ状況にあることを知っておくと、ニュースの見え方も変わってきます。特定の会社だけの問題ではなく、世界中の電子機器に共通する変化なのです。

値上げは私たちにどう影響する?

値上げは、これから本体を買おうとしている人にとっては、もちろんうれしくない話です。ただ、すでに本体を持っている人には直接の影響はありません。また、ソフトの値段が一斉に上がったわけではないので、手持ちの本体で遊ぶ分には、これまでと大きく変わりません。値上げの金額や時期は地域ごとに違うので、購入を考えている人は、任天堂の公式サイトで最新の価格を確認してください。

これからのソフト:メトロイドとポケモンに期待

青い光が差し込む洞窟の奥に、黄色い葉の植物に挟まれてヘルメット姿の探検者の影が立っている様子

ゲーム機の売れ行きを左右するのは、何と言っても遊びたいソフトがあるかどうかです。ここでは、今年売れたソフトと、これから出るソフトを整理します。

今年ヒットしたソフト

この半年で好調だったソフトとして挙げられているのが、『トモダチコレクション わくわく生活』と『ぽこ あ ポケモン』です。どちらも、アクションの腕前に関係なく、誰でものんびり楽しめるタイプのゲームで、幅広い年代に遊ばれています。任天堂は、こうした「ゲームに慣れていない人でも遊べるソフト」を得意としていて、本体の売れ行きを支える大きな柱になっています。

そして11月5日には、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のリメイク版が発売されました。海外のレビューで非常に高い評価を集めていて、年末商戦の目玉として期待されています。日本の業界アナリストのセルカン・トト氏は、海外メディアの取材に対し、今年度の任天堂のソフトの中で本当の意味での大ヒット作はこのリメイク版くらいだ、という趣旨の見方を示しています。

2027年に予定されているソフト

ソフト予定ひとこと
メトロイドの新作『Metroid Ravenous』(英語版の題名)2027年1月28日Switch 2専用。宇宙を舞台にした探索アクション
ポケモンの新作2027年くわしい内容はこれから発表

「メトロイド」は、宇宙のハンターであるサムスを主人公に、謎に満ちた惑星を探索していくアクションゲームのシリーズです。新作はSwitch 2専用で、2027年1月28日の発売が予定されています。また、2027年にはポケモンの新作も予定されていて、本体の売れ行きを後押しする存在として注目されています。

ほかの会社のソフトも大切

ゲーム機の売れ行きを支えるのは、任天堂自身のソフトだけではありません。ほかのゲーム会社が作るソフト、いわゆる「サードパーティ」のソフトも、とても大切な存在です。任天堂のソフトはのんびり遊べるものや家族向けのものが多いので、ほかの会社がアクションやRPG、スポーツなど、さまざまな種類のソフトを出してくれることで、遊べるゲームの幅が広がります。

Switch 2は初代より性能が上がったので、これまでパソコンやほかのゲーム機でしか遊べなかった大作ソフトも、少しずつ遊べるようになってきました。こうした流れが続けば、任天堂のソフトを目当てにしていない人にも、Switch 2を選ぶ理由が増えていきます。

初代Switchのソフトも遊べるのは強み

Switch 2のもうひとつの強みは、初代Switchのソフトのほとんどをそのまま遊べることです。この仕組みを「後方互換(こうほうごかん)」と言います。初代Switchは1億5,720万台も売れたゲーム機なので、そのソフトの数はとても多く、Switch 2に買い替えた人も、手持ちのソフトをそのまま遊び続けられます。

新しいゲーム機は、発売直後は専用のソフトが少ないのが普通です。それでも、これまでのソフトが遊べることで、「買ったのに遊ぶものがない」という状態になりにくくなっています。一部のソフトは、Switch 2で遊ぶと映像がきれいになったり、動きがなめらかになったりする追加の更新にも対応しています。

大作ソフトが本体を売る

ゲーム機の世界では、「このソフトを遊ぶために本体を買う」と思わせるほど強いソフトのことを、英語で「キラータイトル」と呼ぶことがあります。初代Switchでは、『あつまれ どうぶつの森』や『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』などが、その役割を果たしました。Switch 2でも、こうしたソフトが続けて出せるかどうかが、2年目以降の売れ行きを左右すると考えられています。

年末商戦の見通し:年間の目標は据え置き

雪の降る夜の静かな広場に立つ、金色の明かりが灯った大きなクリスマスツリー

最後に、これからの見通しです。任天堂は、2027年3月までの1年間の予想を変えずに据え置きました。

項目年間の予想(2026年4月〜2027年3月)
Switch 2の販売台数1,650万台
売上高2兆500億円
純利益3,100億円

目標達成には残り半年で1,000万台

年間1,650万台という目標に対し、前半の半年で売れたのは649万台です。つまり、残りの10月から3月の半年で、約1,000万台を売る必要があります。前半の1.5倍以上のペースです。

これは一見すると高いハードルに見えますが、10月から12月は、クリスマスや年末年始のプレゼント需要がある、1年で最もゲーム機が売れる時期です。『時のオカリナ』のリメイク版や、1月のメトロイド新作がこの時期に重なることもあり、任天堂としては「年末商戦で十分取り返せる」と見ているのだと考えられます。一方で、値上げの影響で買い控えが起きる可能性もあり、実際にどうなるかは、来年2月ごろに発表される次の決算で明らかになります。

任天堂が強気でいられる理由

販売台数が前年より大きく減ったにもかかわらず、任天堂が年間の目標を下げなかったのには、いくつかの理由が考えられます。ひとつは、先ほど紹介したように、年末商戦に向けて強いソフトがそろっていることです。もうひとつは、任天堂がマリオやゼルダ、ポケモンといった、長く愛されるキャラクターや作品を数多く持っていることです。

こうした作品は、ゲームだけでなく、映画やテーマパーク、グッズなど、さまざまな形で収入を生み出しています。ゲーム機の売れ行きに波があっても、会社全体としては安定してもうけを出しやすい体質になっているのです。今回の決算でも、販売台数の落ち込みほどには会社の数字が悪くなっていないのは、こうした体力があるからだと考えられます。

本体を買うなら、いつがいい?

これからSwitch 2を買おうと考えている人にとって、気になるのは「いつ買うのがいいか」だと思います。最近の値上げの流れを見ると、「待てば安くなる」とは言い切れないのが正直なところです。部品の値上がりが続けば、さらに値上げされる可能性もゼロではありません。

そのため、遊びたいソフトがすでにあるなら、待ちすぎずに買ってしまうのもひとつの考え方です。一方で、年末はゲーム機の売れ行きが一番伸びる時期なので、品薄になることもあります。欲しい人は、早めにお店や公式ストアの在庫を確認しておくと安心です。もちろん、無理をして買う必要はないので、遊びたいソフトが出そろってから考えても遅くはありません。

次の決算は来年2月ごろ

今回の発表は年度の前半の結果でした。次に注目されるのは、10月から12月の年末商戦の結果がわかる第3四半期の決算です。任天堂は例年、この決算を2月の初めごろに発表しています。時のオカリナのリメイク版がどれだけ売れたのか、値上げの影響がどう出たのかは、そこで明らかになります。

  • 年末商戦の販売台数:残り半年で約1,000万台という目標に近づけたか
  • 時のオカリナの売れ行き:高い評価がどれだけ売上につながったか
  • 値上げの影響:買い控えが起きたかどうか

ニュースの見出しだけで判断しないために

決算のニュースは、「販売台数41%減」のように、印象の強い数字が見出しになりがちです。ただ、今回見てきたように、その数字には「前の年が発売直後だった」という事情があり、会社全体の利益はむしろ増えています。ひとつの数字だけで「失敗」「成功」と決めつけず、何と比べた数字なのか、なぜそうなったのかを確かめる習慣をつけると、ニュースの見え方がずいぶん変わってきます。

決算ニュースを読むときの用語メモ

  • 四半期:1年を3か月ずつ4つに分けた期間
  • 前年同期比:前の年の同じ期間と比べてどれだけ増えたか、減ったか
  • 営業利益:本業でもうけたお金。売上から原価や経費を引いたもの
  • 市場予想:アナリストが事前に出した数字の見込み
  • 据え置き:以前に出した予想を変えないこと

まとめ

任天堂の2026年4月から9月の決算では、Switch 2の販売台数が649万台と、発売直後だった前年の1,036万台から大きく減りました。一方で、関税の払い戻しなどもあって営業利益は49.1%増え、年間の販売目標1,650万台は据え置かれています。

メモリの値段が上がったことによる値上げは気になるところですが、年末には『時のオカリナ』のリメイク版、年明けにはメトロイドの新作、そして2027年にはポケモンの新作が控えています。Switch 2の2年目がどうなるかは、この年末商戦の結果が大きなカギを握っていそうです。

参考にした情報